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八王子市の「ソーシャル・インパクト・ボンド」事業、早期がん発見者数増加に向け、中間成果目標を達成

~初回の成果連動型支払いを実行~

2018年10月26日

 株式会社キャンサースキャン(代表取締役:福吉潤、以下、「キャンサースキャン」)、ケイスリー株式会社(代表取締役:幸地 正樹、以下、「ケイスリー」)、一般財団法人社会的投資推進財団(代表理事:青柳光昌、以下、「SIIF」)、株式会社デジサーチアンドアドバタイジング(代表取締役:黒越誠治、以下、「デジサーチ」)および株式会社みずほ銀行(頭取:藤原弘治、以下、「みずほ銀行」)は、2017年5 月1 日に八王子市で導入された成果連動型の大腸がん検診受診率向上事業(以下、「本事業」)に関して、2018 年度の成果指標として設定した大腸がん検診受診率の目標を達成し、このたび、八王子市からキャンサースキャンに対して、また、キャンサースキャンから資金提供者に対して、初回の成果連動型支払いが実行されました。

 2017年5 月1 日に八王子市で導入された成果連動型の大腸がん検診受診率向上事業(以下、「本事業」)に関して、2018 年度の成果指標として設定した大腸がん検診受診率の目標を達成し、このたび、八王子市からキャンサースキャンに対して、また、キャンサースキャンから資金提供者に対して、初回の成果連動型支払いが実行されました。

 本事業は、これまでのアプローチとは異なる受診率向上策として、大腸がん検診受診率が特に低い層を対象に、AI を活用したオーダーメイドの受診勧奨を行っています。当該手法の実施により、2017 年度12,162 人への大腸がん検診受診勧奨を行った結果、大腸がん検診受診率は26.8%となり、2015 年度実績の9%および本事業の最大目標値である19%を大きく上回りました。この結果、大腸がん検診受診率に応じた支払額について、八王子市より満額である2,441,000 円が支払われました。(次図参照)

(八王子市ウェブサイト:成果報酬型官民連携モデル事業 業務委託仕様書 6-(4)支払表より転記・一部加筆)

 本事業において、キャンサースキャンは、八王子市との成果連動型支払契約に基づき民間事業者として事業を推進し、SIIF(みずほ銀行のSIIF への資金拠出を含む)およびデジサーチ(代表取締役・黒越誠治個人の適格機関投資家としての出資を含む)がソーシャル・インパクト・ボンド(以下、「SIB」※)導入のための出資を実施しています。また、ケイスリーは、全体設計およびコーディネーターの役割を担う中間支援組織の役割を担い、デジサーチは、金融ストラクチャーの立案および提供等資金仲介の役割を担っています。

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今後は、本事業を推進する立場として、精密検査受診率、早期がん発見者数の向上を目指すとともに、日本での第1 号SIB 案件としてのモデルケースとなることを通じて他地域や別分野におけるSIB の活用が広がることにより、さまざまな社会課題解決の促進に貢献していきます。

※ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)
SIB は、行政が民間資金を活用して事業を行う成果連動型の仕組みです。民間の資金やノウハウを活用して革新的な社会課題解決型の事業を行い、行政はその事業成果に応じて成果報酬を支払います。医療分野以外にも介護や就労、教育分野など、さまざまな社会課題の解決に向けて活用していくことができます。SIB の革新的な点は、事業の結果ではなく成果が可視化されること、成果に応じて行政から支払いが行われること、成果が出るまでの事業資金について行政ではなく民間が資金負担すること等があげられます。

●本事業の実施体制(SIB スキーム図)

●SIB 事業概要
[名 称] 八王子市SIB 導入モデル(大腸がん検診受診率向上)
[規 模] 8,874,000 円(成果に応じた最大支払額9,762,000 円)
[事業者] キャンサースキャン
[出資者] SIIF(みずほ銀行からの資金拠出含む)
    デジサーチ
    黒越誠治(適格機関投資家)

●参考
・八王子市ウェブサイト「八王子市における成果報酬型官民連携モデル事業の取り組み」
https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kurashi/hoken/kennsinn/p023983.html

・ケイスリー株式会社プレスリリース「日本初「ソーシャル・インパクト・ボンド」出資契約締結 〜成果連動型の新しい官民連携手法を八王子市にて導入〜」
https://www.k-three.org/blog/sib-hachioji

・ケイスリー株式会社 コラム「八王子市中間成果報告会」レポート
https://www.sib.k-three.org/blog/sib-report1
●本件に関するお問い合わせ先
株式会社キャンサースキャン 出町 03-6420-3390
ケイスリー株式会社 幸地 contact@k-three.org
一般財団法人社会的投資推進財団 工藤 03-6229-2622
株式会社デジサーチアンドアドバタイジング 山本 03-5422-8432
株式会社みずほ銀行 コーポレート・コミュニケーション部 03-5252-6574
●団体紹介
株式会社キャンサースキャン

[代表者] 代表取締役 福吉潤
[所在地] 東京都品川区西五反田2 丁目8-1 五反田ファーストビル5F
[設立日] 2008 年11 月19 日
[U R L] https://cancerscan.jp/
[事業概要]
マーケティング×テクノロジーを活用した保健事業の実施支援
(1)SIB(成果報酬型)を活用した受診率向上事業
(2)特定健診・がん検診受診率向上事業
(3)医療費分析事業
(4)糖尿病治療率向上事業
(5)減薬介入事業
ケイスリー株式会社
[代表者] 代表取締役 幸地正樹
[所在地] 東京都渋谷区渋谷3-26-16 第五叶ビル5F
[設立日] 2016 年3 月18 日
[U R L] https://www.k-three.org/
[事業概要]
先端技術を取り入れた社会的インパクト評価や成果連動型官民連携など、成果向上に向けた手法の研究開発・導入支援
一般財団法人社会的投資推進財団
[代表者] 代表理事 青柳光昌
[所在地] 東京都港区赤坂1 丁目2 番2 号 日本財団ビル5F
[設立日] 2017 年3 月17 日
[U R L] http://www.siif.or.jp/
[事業概要]
従来の私益、共益、公益の枠組みを超えた新たな資金循環のモデルを作ることを目的として設立。世界に先駆けて成熟社会に突入する日本を起点として持続可能な社会を支える資金の流れを多様なパートナーと共に作り出すこと
を目指す。
(1) SIB に代表される成果連動型の官民連携スキームの確立・普及させる
(2) 社会的インパクト投資の担い手の数、及び資金流通量を増加させる
(3) 社会的インパクト投資を促進する制度・政策を業界の仲間と連携して推
進する
株式会社デジサーチアンドアドバタイジング
[代表者] 代表取締役 黒越誠治
[所在地] 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 恵比寿ガーデンプレイスタワー27F
[設立日] 2000 年3 月8 日
[U R L] http://www.digisearch.co.jp/
[事業概要]
(1) インターネットを応用したビジネスの企画、開発、運営
(2) Web ショッピングサイトの制作・コンサルティング
(3) インターネットショップの運営
(4) 小売店舗ブランドイメージ構築コンサルティング
(5) 上記分野の調査、コンサルティング
(6) 金融商品取引法に規定する第二種金融商品取引業(クラウドファンディング)
(7)SIB を含む金融ストラクチャーの立案・構築
株式会社みずほ銀行
[代表者] 頭取 藤原弘治
[所在地] 東京都千代田区大手町1–5–5
[発足日] 2013 年7 月1 日
[U R L] https://www.mizuhobank.co.jp/
[事業概要]銀行業務